ユーカリは、フトモモ科ユーカリ属の木の総称です。　　　　　　　　　　　　　常緑樹であり、一年中葉をつけているため観葉植物としても人気があり、　　　　材木として使用されるほか、油が薬として利用されています。

ユーカリは、主にオーストラリアやタスマニア島に自生している植物です。　　　乾燥地帯で根を地中深くまで張り、地下水を吸い上げる力が強く、　　　　　　　成長が早いため、植樹用の木として利用され、材木や工業用として使用されます。また、砂漠の緑化のためにも使用されています。　　　　　　　　　　　　　　　人工的には世界中で栽培がされており、その種類は500~600種、変種を含めれば    1000種近くになります。

オーストラリアでは、山火事が頻繁に起こります。　　　　　　　　　　　　　　しかし、ユーカリは樹皮が燃えやすく山火事の中でも樹皮が剥がれることで　　　幹の部分は燃えずにすみます。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　また、根に栄養を蓄えており、山火事のあとでも成長、発芽ができます。　　　　その強い生命力からユーカリには、「再生」や「新生」という花言葉があります。

ユーカリの葉からは精油（エッセンシャルオイル）をとることができ、　　　　　その精油には、殺菌作用や抗炎症作用などの効果があるとされ、　　　　　　　　オーストラリアの先住民（アボリジニ）は薬として利用しています。　　　　　　また、香りが出るものもあり、アロマオイルなどにも使用されています。

ユーカリの木自体には、防虫効果があり防腐性も高く建築資材として　　　　　　広く利用されています。

ユーカリは、木材としては木目が緻密で強度が高く、　　　　　　　　　　　　　建築物の構造材（建物の柱や壁など）に使用されることもあります。　　　　　　防虫性、防腐性があり、塗装による仕上がりも良く加工性に優れています。

製紙用原料としても使用され、中国やブラジルなどでも植樹がおこなわれ、　　　およそ7~10年ごとに伐採され、製品製造に用いられています。

ユーカリの葉から抽出される精油にはアロマオイルとして流通するものや　　　　消毒薬、かゆみ止めなどに使用されるものもあります。　　　　　　　　　　　　特に、ユーカリの一種であるユーカリプタス・グロブルスから採れる　　　　　　ユーカリ油は気管支炎や咳、リュウマチにも効果があるとされ、　　　　　　　　実際に医薬品として認められている国もあります（イギリスなど）。