アスファルトシングルは日本での普及率はいまだに低いですが、北米の普及率は高い屋根材です。

ガラス基材にアスファルトをしみこませたもので、表面に石粒（せきりゅう）を付着させたものです。

屋根材としてはやわらかくシート状になっており、釘や接着剤を用いて屋根に取り付けていきます。

シート状なので複雑な形状にも対応でき、洋風・和風を問わず幅広い住宅の屋根に使用することができます。

アスファルトシングルはやわらかい材質のため、一般的な硬質の屋根材と比べ、割れることもなく、とても軽量な建材です。

表面の石粒によって、キズもつきづらく防水性もあります。

アスファルトシングルはやわらかい材質のため、接着が十分でないとはがれてめくれてしまうことがあります。

釘で固定しておけば、はがれ落ちることはありませんが、強風にあおられることによって千切れてしまう恐れはあります。

千切れてしまう前にもう一度、十分に接着しなおすことによって元通りに戻すことができます。

表面の石粒もとれて落ちてきてしまう場合もあるため、気になる場合は、表面を塗装することによって保護することができます。

塗装せずに劣化が進んでしまうと表面の石粒がほとんど取れてしまい、アスファルトシングルの下地が露出してしまいます。

この段階までいくと、塗装よりも葺き替えのほうがおすすめです。

アスファルトシングルを塗装する場合、アスファルトは油性のため、溶剤系塗料を用いるとアスファルトが溶け出してしまう恐れがあります。

塗料は水性の塗料を用いて塗装をおこないます。

屋根の下地にまで劣化が進んでいない場合は、上からの重ね葺き（カバー工法）をすることがおすすめです。

屋根は野地板（下地）、防水シート（ルーフィング）、屋根材が重なった構造になっていますが、重ね葺きでは、既存のアスファルトシングルの上に新たな防水シートをしき、新しいアスファルトシングルを葺きます。

劣化が激しく、防水シート、野地板からの交換が必要な場合は、ヤネの全面葺き替えになります。

葺き替えや重ね葺きの場合、屋根材の軽さでは金属屋根材のほうがより軽いため、アスファルトシングルから金属屋根に変えることも可能です。

葺き替えの場合は、ほかの屋根材への変更もできます。